特定非営利活動法人 日本姿勢学会
日本姿勢学会の設立趣旨
二足歩行動物である人間の運動能力、健康、気力等肉体的、精神的な能力の限界は、完全姿勢(パーフェクト ポスチャー)を身につけることによってより高い成果に到達することが出来る。
この観点から見たとき、戦後60数年経過した今日、日本社会の現状は、経済成長の結果、物質的な国民生活は充実し、同時に国民の平均的な寿命、体格ともに、かつてに比べてはるかに伸長している。にもかかわらず、体力の向上に反して、日常生活において、日本人の立ち姿、乗り物の乗客の姿勢等で、何らかの歪みを目にすることが増えている。さらに、姿勢のゆがみは、若年層の運動能力を阻害するにとどまらず、集中力や記憶力にも影響を及ぼし、頭痛、肩こり、腰痛等の病気、免疫力の低下、アレルギー等の原因にもなっていると見られている。
問題とされている日本の国力の低下は、個々の人間の肉体的、精神的な能力の低下に起因すると考え、国民一人ひとりのパフォーマンスの向上が、国力を高めることにもつながると考える。
このためには、現在の学童教育において、過去には日本社会で伝統的に行われてきた、姿勢をただすという教育、すなわち「躾(しつけ)」が疎かになっている現状を踏まえ、姿勢教育の大切さを科学的に分析し、再構築することによって、正しい姿勢の全国的な普及活動の展開を目的とする新組織として日本姿勢学会を設立するものである。